欧州議会の主務交渉担当者であるピーター・リーゼ氏の草案によると、欧州連合(EU)加盟国は、排出権取引制度(ETS)の排出枠販売収入の75%を、制度の対象となる域内産業の脱炭素化に充てることを義務付けられる。欧州委員会が当初提案した比率は50%で、今回の案はこれを上回る。高い炭素コストに直面する産業を支援し、域内の産業やエネルギー生産への投資を促す狙いがある。リーゼ氏の案では、ETSの排出上限を2031年から毎年3.4%、2036年から2.3%引き下げる。欧州委員会の案は、それぞれ3.7%と1.7%だった。このため、今回の案では当初の排出削減ペースを緩め、その後2030年代後半に加速させることになる。欧州議会とEU加盟国は交渉方針の策定を進めており、12月にまとまる見通し。その後、ETS改正の最終案を共同で協議する。