予測市場を巡る規制当局の監視が強まっている。欧州証券市場監督局(ESMA)は、業界でインサイダー取引や投資家保護上のリスクが横行していると警告した。ESMAは9月10日(木)に公表したリスク報告書で、PolymarketとKalshiはEUでイベントに連動した契約を販売するために必要な認可を取得していないと指摘し、一部加盟国の規制が実質的にアクセスを制限しているかどうかにも疑問を呈した。ESMAは、2月のイラン攻撃、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束する作戦、Polymarketの契約の清算に使われる気象センサーへの不正操作疑惑に関連する賭けを挙げた。新たに作成されたウォレットは、攻撃の数時間前に行ったイラン関連の賭けで約120万ドルを得たとされ、Bubblemapsはその後、関連する9つのアカウントを追跡し、これらが約240万ドルを稼ぎ、98%の確率で勝っていたことを明らかにした。マドゥロ氏の拘束作戦に関与した米陸軍の上級曹長は、Polymarketでの40万ドル超の利益に関連する罪について無罪を主張した。ESMAは、資産価格や政治・スポーツの結果に連動する契約は、その特性によってはEUの金融市場規則の対象となる可能性があると指摘した。一方、金融市場、仮想通貨、ギャンブルに関する規則は、一部の契約や個人投資家への販売を制限している。両プラットフォームは他地域で事業を拡大し続けており、四半期の取引量はKalshiが88億ドル、Polymarketが120億ドルに達し、合算した月間取引量は6月までに448億ドルとなった。ESMAの報告書は、より広範な論点として、トークン化株式や分散型金融(DeFi)の悪用が、仮想通貨と伝統的金融の間で波及が起きる経路になり得ると警告した。背景には、イベント契約を巡る米国の連邦政府と州政府の権限を巡る対立がある。