住宅バブル崩壊後に導入された厳格な住宅ローン融資基準は、延滞や債務不履行の減少に寄与した一方、持ち家取得へのアクセスも制限している。ピュー慈善信託の調査で明らかになった。特に影響が大きいのは信用スコアが600〜699の借り手で、住宅ローン新規実行額に占める割合は2005年から2024年にかけて13.3ポイント低下し、22.3%となった。同じ期間に、信用スコア700以上の借り手向けの割合は24.9ポイント上昇した。ピューのアダム・スタベスキ主任研究員は、現在の制度が長い信用履歴と十分な資金余力を持つ借り手を優遇しており、若年層、低所得世帯、農村部、黒人・ヒスパニック系世帯に不均衡な影響を及ぼしていると述べた。住宅ローンの返済状況は改善している。現在、延滞している借り手のうち債務不履行に陥るのは4〜5%にとどまり、2000年代初頭の55%から低下した。返済猶予(支払いの一時停止)、ローン条件の変更、返済の繰り延べなども一因となっている。ただ、住宅市場の状況はなお低調である。フレディマックによると、指標となる30年固定住宅ローン金利は前週の6.71%から6.76%に上昇し、1年前の6.35%も上回った。2025年6月以来の高水準である。中古住宅販売戸数は前月比2%減の季節調整済み年率398万戸となり、3カ月連続の減少となった。前年同月比では1.2%減少した。キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、トーマス・ライアン氏は、10年物米国債利回りが2023年以来の高水準に達するなか、住宅ローン金利は7%を超える可能性があると指摘した。これにより、中古住宅の年間平均販売戸数を410万戸とする予測が下振れするリスクが高まり、平均は400万戸に近づく可能性が高いという。そうなれば、年間実績としては1995年以来の低水準となる。