欧州中央銀行、次期ユーロ紙幣のデザイン投票 現金流通額は1.6兆ユーロ超

  • 欧州中央銀行専務理事会メンバーのピエロ・チポローネ氏は、現金を擁護し、次期ユーロ紙幣の計画を示した。
  • 次期紙幣の候補10案について、900万人超が評価を投じた。
  • 次期紙幣は、2026年末ごろの最終決定を前提に、2029年から流通する見通しである。

ユーロ現金は欧州の通貨制度の中核であり、310億枚超の紙幣(総額1.6兆ユーロ超)と1500億枚超の硬貨が流通していると、欧州中央銀行(ECB)専務理事会メンバーのピエロ・チポローネ氏がブリュッセルで述べた。次期紙幣の候補10案を対象としたECB初の公開調査では、900万人超が投票した。候補は「欧州文化」と「河川と鳥」という2つのテーマ案を反映している。調査結果は、2026年末ごろに予定されるECB理事会の最終決定に反映されるが、決定を左右するものではない。新紙幣は2029年から段階的に流通する見通しである。チポローネ氏は、現金が金融包摂、プライバシー、選択の自由を支えるほか、停電やインターネット障害時の決済の強靭性にも寄与すると述べた。ブリュッセルでなお交渉中の「単一通貨パッケージ」案には、現金の法定通貨としての地位と、受け入れ義務を強化する措置が盛り込まれている。ECBはデジタルユーロの開発と並行して紙幣の刷新を進めており、2026年末までに交渉がまとまれば、デジタルユーロは2029年に発行される可能性がある。この戦略には、欧州が米国の決済インフラに依存している実態も反映されている。2025年のECBデータによると、ユーロ圏のカード決済の61%、国境を越えるカード取引のほぼすべてをVisaとMastercardが占めている。

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