海外投資家による米国株への投資額が、今世紀に入って初めて米国債を上回った。2008年の金融危機と新型コロナウイルスのパンデミックに伴う一時的な混乱の時期は除く。フィナンシャル・タイムズが報じた。ドイツ銀行が米財務省の国際資本フロー統計(TIC)を分析したところ、2026年6月までの1年間における海外から米国株への資金流入は、米GDPの平均2.8%となった。米国債への流入は2%だった。投資先の変化を主導したのは民間の海外投資家で、中央銀行と政府系ファンドの動きはより安定していたか、純売り手となる場合もあった。米国の政府債務残高が2026年8月に40兆ドルを超え、10年物米国債利回りが9月半ばごろに5%を上回り、30年物利回りが5.32%に達するなかでの変化である。海外勢が保有する米国債は6月時点で約9.3兆ドルに達し、市場で保有される米国債務の約30~32%を占めた。資産配分の変化により、ドルは株式市場のセンチメントにより敏感になる可能性がある。一方、利回りの上昇は政府の利払い費を増やし、株式のバリュエーションを圧迫する可能性がある。S&P500種株価指数は今年に入って約12%上昇し、構成企業の第2四半期純利益は前年同期比52%増加した。アマゾンとアルファベットの一時的なAI関連利益を除くと、増益率は34%だった。民間部門の成長が財政悪化を相殺する間は株式選好が続く可能性があるが、金利上昇が株式に十分な重しとなれば、流れが反転する可能性もある。