アジアと欧州の市場で世界の国債利回りが低下した。投資家は、米連邦準備制度による25ベーシスポイントの利上げ、原油価格の下落、イランを巡る外交進展の可能性を見極めた。米10年国債利回りは5%を上回った水準から約4.96%へ低下し、9営業日ぶりに下落した。ドイツ10年国債利回りは3.5723%まで上昇して2009年6月以来の高水準を付けた後、3.5%近辺へ低下した。フランス10年国債利回りは4.5531%に達し、ドイツ国債に対するスプレッドは98.15ベーシスポイントに拡大、2012年7月以来の高水準となった。米連邦準備制度の利上げにより政策金利の誘導目標は3.75~4%に引き上げられた。米連邦準備制度が今年あと1回の利上げを見込む一方、市場では米欧の追加利上げが織り込まれた。サウジアラビアが損傷した東西パイプラインの輸送能力の約半分を数日以内に復旧する計画を示したことを受け、北海ブレント原油は1バレル=105ドル近辺で取引された。また、7カ月に及ぶイラン戦争の終結に向けて進展する可能性があるとの報道もあり、長期債のリスクプレミアムは低下した。もっとも、英イングランド銀行と日本銀行の政策決定を控え、今回の安心感はなお不確かなものだった。市場では、日本銀行が25ベーシスポイント利上げし、政策金利を1.25%とする確率が80%織り込まれている。