モロッコの政党は、9月23日の議会選を前に、雇用や住宅、インフラ整備を公約に掲げて若者に働きかけている。昨年の暴力的な抗議デモや、スペイン領セウタへの集団越境の試みが、根深い不満を浮き彫りにしたことを受けた動きである。王宮に近い人物が創設した独立国民連合(RNI)と真正性と現代性党(PAM)は、次の議会任期中に約100万人の雇用を創出すると約束。モロッコがスペイン、ポルトガルと共催する2030年ワールドカップに関連した、およそ200億ドルのインフラ投資も売り込んでいる。若者の間では懐疑的な見方が根強い。18〜24歳は人口の約12%を占める一方、登録有権者に占める割合は約3%にとどまり、若年層の失業率は約27%である。モロッコでは王室が国の大まかな政策方針を引き続き掌握しており、政党は主に、その目標をどう実行するかを巡って競っている。国の新開発モデルは、2035年までに1人当たりGDPを倍増させることを目指しているが、雇用不足が続き、発展にもばらつきがあるため、経済実績と国民の受け止めとの隔たりが広がっている。