チリは、原油価格の急騰で政府財政と燃料補助金への負担が増すなか、エタノールを10%混合したガソリン「E10」の導入を検討している。エネルギー省が作成した提案書によると、切り替えにより燃料供給コストを年間約1億700万ドル削減できる可能性がある一方、国営石油会社ENAPは精製設備、ターミナル、貯蔵インフラの改修に約1080万ドルを要する。OPECのデータによると、チリは2025年に原油を日量18万1000バレル輸入しており、ガソリン供給の85%をすでに米国に依存している。チリにはエタノール混合義務がなく、オクタン価を高める添加剤MTBEを使用する域内でも数少ない国の一つである。移行は段階的に進められる可能性があり、炭素税の支払い減少によって費用の一部を相殺できる見通しだ。米国穀物協会は、10%混合に加え、15%混合も2030年までに実現できる可能性があるとしている。今回の提案は、燃料源の多様化と二酸化炭素排出量の削減を目指すエネルギー省の5月のロードマップに続くものだが、同省は導入時期や、チリがこれまで対応してこなかった理由についてコメントしなかった。