SEC(証券取引委員会)は、米株式市場の取引時間を24時間に拡大する可能性について議論を始め、トークン化証券の取引を可能にする措置も示した。SECのポール・S・アトキンス委員長は、トークン化によって証券在庫をリアルタイムで管理でき、業務効率の改善や決済不成立の減少、ネイキッド・ショート(株式を借り入れたり引き渡したりできることを事前に確認せず行う空売り)に伴うリスクの軽減につながる可能性があると述べた。取引時間の延長を巡る検討の背景には、DTCCの週5日・1日23時間の取引記録システム、夜間の値幅制限、取引所に対するリスク管理要件など、インフラ面の準備がある。市場参加者からは、取引時間の延長によってスプレッドが拡大し、流動性が分断され、市場監視が難しくなる可能性を懸念する声が出ている。今回の取り組みは、12月6日から平日の1日23時間取引を始める計画を基盤とするものだが、現在の夜間取引はNMS株式取引量の1%未満にとどまり、比較的少数の銘柄に集中している。