米エネルギー省(DOE)は、国内の民間事業体を対象に、世界初となる耐故障性を備え科学的に有用な量子コンピューターの開発に最大2億1500万ドルを提供する、マイルストーン型のプログラム「Quantum Genesis Q Competition」を開始した。2028年までの導入を目指し、少なくとも100論理量子ビットと、数億回規模の耐故障性演算を実行できるシステムを求める。フェーズIでは採択先1件あたり最大150万ドルを提供する。フェーズIIでは、100論理量子ビットに達したシステム向けに1億ドル、150論理量子ビットと200論理量子ビットの実証向けにそれぞれ5000万ドルの資金枠を設ける。DOEはフェーズIで最大10件を採択する見込みで、応募期限を10月19日に設定した。これとは別に、国立研究所が主導する4500万ドルのプログラムでは、超伝導方式、イオントラップ方式、中性原子方式、フォトニック方式の各システムを対象に、ハードウエア性能、論理ゲートの忠実度、制御スタックの統合、アルゴリズムの実行時間を独立して検証する。この取り組みにより量子分野のより具体的な基準が示される一方、100論理量子ビットという水準は、ショアのアルゴリズムでビットコインの暗号技術を破るために必要とされる、およそ1200〜1450論理量子ビットとの推計をなお下回る。ビットコインの開発者は、公開鍵の露出を抑え、安全性の高い署名方式への移行を支えるBIP 360とBIP 361を検討している。