ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)の幹部は、仮想通貨の認可・監督をEUの中央機関に移管すれば、企業の事務負担が増え、MiCA(EUの暗号資産規制枠組み)の適用における柔軟性が低下する恐れがあると警告した。シュテファン・メーゲリン氏は、各国の規制当局が現地市場やビジネスモデルに関する重要な知識を持つ一方、EU加盟国では、一部の暗号資産について所有権、移転、契約上の請求権、倒産時の扱いを定める私法上のルールが依然として一貫していないと指摘した。また、電子マネートークン(単一の法定通貨に連動する暗号資産)は、トークン化証券の取引における現金側を担う可能性があるとも述べた。発言は、MiCA改正案を巡る欧州ブロックチェーン・コンベンションのパネル討議で出たもので、協議期限は9月30日まで延長された。現在のMiCAでは、暗号資産サービスプロバイダーは各国の規制当局から認可を取得し、そのサービスを欧州経済領域(EEA)全域に域内パスポートで展開できる。リップルは7月、ルクセンブルク金融監督委員会(CSSF)からこうした認可を取得し、EEA30カ国で規制対象の仮想通貨決済サービスを提供できるようになった。メーゲリン氏は各国当局の排除を求めたわけではなく、中央集権的な監督当局であっても加盟国の専門知識を活用できると述べた。