欧州では、紛争によって原油・ガスの輸送ルートやホルムズ海峡を通る供給が混乱し、エネルギー価格とインフレを巡る圧力が強まった。欧州委員会のデータによると、EUのガソリン平均価格は9月14日に1リットル当たり2.063ユーロ、軽油は2.159ユーロとなり、2005年以降の同委員会のデータ系列で最高となった。50リットルの給油には、それぞれ約103ユーロと108ユーロかかる計算である。ユーロ圏のエネルギーインフレ率は7月の10.3%から8月には14.3%へ上昇し、ユーロ圏全体のインフレ率も前回の報告期間の2.9%から3.2%に上昇した。紛争中、北海ブレント原油は1バレル当たり126ドルを上回り、翌月渡しも104ドルを超えた。紛争前は約72ドルであった。給油所価格には、精製マージン、流通コスト、物品税、付加価値税も影響した。欧州中央銀行は、エネルギー供給の混乱が再発すれば、物価上昇がより長期化する可能性があると警告した。一方、市場動向や予測市場の分析は、原油価格が新たな最高値を付ける可能性が高まっていることを示した。供給対応を見極めるうえでは、OPEC、国際エネルギー機関(IEA)、各国エネルギー相、今後発表される政策が重要な指標となる。