人工知能(AI)が広く普及すれば、10年後の中南米・カリブ地域の経済規模は5.1%拡大する可能性がある。米州開発銀行(IDB)が近く公表する調査で明らかになった。普及が限定的で生産性の伸びも小さい場合、域内GDPの増加率はわずか0.3%にとどまる可能性がある。労働市場への影響は、労働者が拡大する産業へ移れるかどうかに大きく左右される。移動できた労働者の賃金は2.3〜5.3%上昇する可能性がある一方、移動できない労働者は13.5〜20.9%の減少となる可能性がある。IDBは国連総会に合わせてニューヨークで域内の指導者やテクノロジー企業の幹部を集め、幅広く安全なAI導入に向けた共通ロードマップの策定を進めた。共通戦略と共同投資指針を盛り込んだ地域メカニズムの創設も提案している。協議では、規制、技能、デジタルインフラ、データシステム、技術導入、潜在的なリスクなどが議題となった。IDBの2026年旗艦報告書「デジタル化から人工知能へ:約束を生産性に変える」は11月に公表される予定である。発表資料によると、AIはすでに社会保障制度での対象者除外の誤りを減らし、公共安全の成果を改善し、労働者の生産性を高めている。IDBのイラン・ゴールドファイン総裁はまた、重要鉱物のサプライチェーン向けに、資金調達の拡大、長期購入契約、最低価格による保護を呼びかけた。より強固な労働・環境保護措置の下で生産された鉱物を対象とする買い手クラブの創設も提案した。ゴールドファイン総裁は、同クラブの仕組みや参加者、IDBが資金面で支援する可能性について詳細を示さなかった。