T&E、イラン戦争開始後のEU燃料費530億ユーロ増と試算

  • トランスポート&エンバイロメント(T&E)によると、イラン戦争開始以降の道路向け燃料価格上昇により、EUの負担は530億ユーロに達した。
  • 推定追加燃料費のうち400億ユーロをディーゼルが占めた。
  • EUのディーゼル価格は9月14日に1リットル当たり2.159ユーロとなり、欧州委員会の価格系列で過去最高を記録した。

イラン戦争の開始以降、道路向け燃料価格の上昇により、欧州連合(EU)は推定530億ユーロの負担を被った。うち400億ユーロをディーゼルが占めると、環境団体トランスポート&エンバイロメント(T&E)が水曜日に公表した報告書で明らかにした。ブリュッセルに拠点を置く同団体によると、燃料価格の上昇は9月6日までの28週間、輸送費を1日平均2億7000万ユーロ押し上げた。このうちディーゼルが2億300万ユーロ、ガソリンが6700万ユーロだった。比較対象は、インフレ調整後の前年同期である。ディーゼルとガスオイルは、EUの石油製品使用量の約43%を占め、米国の約2倍に上る。一方、2024年にはEUのディーゼル・ガスオイル消費量の77%を道路輸送が占めた。T&Eの試算では、調査対象期間中にEUのディーゼル車の平均的な運転手が支払った額は142ユーロ増加した。また、9月14日時点で50リットルの燃料タンクを満たす費用は約30ユーロ増えた。ドイツの長距離輸送用ディーゼルトラックの平均的な車両では、期間中の燃料費が約6000ユーロ増加し、週当たりでは236ユーロに相当する。中東の燃料生産・輸出の混乱に加え、ロシアの製油所への攻撃により、精製ディーゼルの供給は逼迫した。T&Eによると、中東とロシアからのディーゼル・ガスオイル輸出は8月、前年同月比でほぼ75%減少した。一方、9月初めには原油価格と卸売ディーゼル価格の差が1バレル当たり100ドルを超えた。欧州委員会が2005年から公表している価格系列では、EUの加重平均ディーゼル価格が9月14日に1リットル当たり2.159ユーロとなり、過去最高を記録した。T&Eは、在宅勤務の拡大、高速道路の制限速度引き下げ、公共交通機関の改善、燃費を抑える運転などの対策により、短期的には自動車向けディーゼル需要を15%減らせると試算している。また、電気自動車は欧州の原油価格ショックへのエクスポージャーを低下させる可能性がある。

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