国際通貨基金(IMF)は、2018年1月から2024年12月に実施した融資プログラムを検証し、設計と実施方法に的を絞った変更を加える方針を承認した。検証対象期間には、トランプ大統領の1期目に起きた米中貿易戦争、新型コロナウイルスのパンデミック、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が発生した。中核となる提言は、改革の数を減らす一方で内容を深化させ、リスク評価を改善し、プロジェクトの資金調達をより現実的なものとするとともに、歳入の拡大と財政再建(財政赤字の削減)のバランスを取ることである。IMFは、前倒しの財政調整、すなわち予算削減によってプログラム成功の可能性を高められるとした。ただし、実行可能な場合に限って用い、信頼できる成長施策や、脆弱な立場にある人々を守るための十分な社会支出と組み合わせるべきだとしている。市民社会団体は、変更によって、公的債務や借入コストの上昇、政府開発援助の減少、繰り返されるシステム上のショックに直面する途上国に、より厳しい緊縮策が課されることを懸念している。IMFは、目的は基準を引き下げることではなく、プログラムの実施と成果を改善することだと説明した。また、主要な改革の順序を定め、各国の状況に合わせて調整する中期的な構造改革ツールを導入するほか、新たなショックが生じた際に職員がプログラムを調整できるようにするツールも導入する。ジュビリーUSAネットワークのエリック・ルコント事務局長や、IMFの元戦略責任者マーティン・ミューレイゼン氏らの批判者は、IMFが条件を一貫して適用してきたのか、また過去のプログラムが公共サービスを十分に守り、債務危機の再発を防げたのか疑問を呈した。