イエメン内戦が激化している。イランが支援するフーシ派が、モカ港やペリム島を含む紅海沿岸最大130キロを掌握したためである。今回の進攻により、世界の海運における要衝であるバブ・エル・マンデブ海峡を同派が大きく支配することになり、原油供給の混乱への懸念が再燃した。米国、イスラエル、イランによる6カ月間の戦争でホルムズ海峡を通る輸送が抑制されたことが背景にある。より広範な経済混乱への懸念から、原油価格は上昇した。今回のエスカレーションは、4年間続いた非公式の停戦が崩壊した後に起きたもので、12万人超が避難し、数百人が死亡したと伝えられている。イエメンの国際的に承認された政府を支援するサウジアラビアは空爆で応じた。一方、フーシ派はサウジアラビア南西部や、サウジアラビアと関係のある商船、空港、石油施設、タンカーを攻撃した。同派は、長年にわたるサウジアラビアの封鎖とサヌア空港への空爆への報復だとしている。ただし、サウジアラビアと関係のある船舶以外の国際海運を脅かすものではないと主張している。正式名称をアンサール・アッラーとするフーシ派は1990年代に台頭し、事実上の指導者はアブドルマリク・アル・フーシ氏である。同派はイエメン領土の4分の1から3分の1を支配しているが、人口の70~80%、約3000万人を掌握している。サウジアラビアと西側諸国は、国連の武器禁輸措置に違反してイランが武器を供給していると非難している。これに対しイランは武器供与を否定し、提供しているのは政治的支援のみだとしている。紛争によって西側諸国が戦争に再び引き込まれるリスクがあるが、フーシ派が米国の標的を攻撃しないことで合意した後、トランプ大統領は同派への攻撃を見送った。英国は、サウジアラビアの戦闘機への給油を支援するため、軍用機1機を派遣することで合意した。英国は任務について、純粋に防衛目的だとしている。