英王立防衛安全保障研究所(RUSI)の金融・安全保障センター(CFS)は9月24日、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスの支援を受け、「仮想通貨と国際安全保障に関するタスクフォース」を発足させた。同グループは、仮想通貨が世界の安全保障をどう変えつつあるかを検証し、政府高官、法執行機関や規制当局、研究者、民間部門の専門家を結集する。RUSIの研究者は、制裁対象の組織が2025年に仮想通貨で1040億ドルを受け取ったと推計しており、前年比で694%増加した。組織犯罪集団は仮想通貨を通じて数十億ドル規模の不正収益を移動させ、規制の抜け穴を悪用している。国際的なマネーロンダリング対策の監視機関である金融活動作業部会(FATF)も別途、犯罪ネットワークが凍結や押収に抗するよう設計されたステーブルコインを開発する可能性があると警告している。RUSIはまた、生成AIが捜査の対応速度を上回るペースで悪質な活動を加速させているほか、国家が、もともとサイバー犯罪者向けに構築された違法な仮想通貨サプライチェーンとつながりつつあると指摘する。タスクフォースは、組織犯罪、テロ資金供与、制裁逃れ、政治的干渉における仮想通貨の役割を研究するとともに、規制当局、法執行機関、業界が利用できる手段を評価し、市民社会や人道支援を含む正当な用途も検討する。会合での議論を実践的な提言に反映し、その後、総括カンファレンスを開催する。さらに、2026年12月にロンドンで開かれるRUSIの「SIFMANetサミット」で、制裁回避に焦点を当てた特別セッションを設ける。