HSBCはシノプシスの投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価を490ドルから700ドルへ引き上げた。同社を高成長が見込まれる人工知能(AI)恩恵銘柄の候補と位置付けた。アナリストのスティーブン・バーシー氏は、チップ設計の複雑化で電子設計自動化(EDA)ツールの需要が高まるなか、シノプシスは中程度の成長率のソフトウェア会社から、AIにけん引される事業へ移行していると述べた。目標株価は、HSBCの2027会計年度の1株当たり利益予想20.01ドルに35倍の倍率を適用して算出した。この予想はConsensusを13%上回り、既存のカバレッジで引用されたウォール街の予想の中で最も強気な水準である。公表時点でシノプシス株は1.74%高の432.32ドルだった。約65%の上昇余地を算出した時点では424.91ドルで取引されていた。HSBCは、中国売上高へのエクスポージャーや、アンシス統合を巡る実行面・規制面の懸念に関連したバリュエーションの下落後、リスクとリターンの関係も改善したとみている。シノプシスが発表した「マルチフィジックス・フュージョン」は、アンシスとの初の統合製品であり、こうした懸念の緩和に寄与した。HSBCの見通しには、デザインIP(知的財産)のライセンス供与とロイヤルティ収入、エージェント型AI、AIエージェント向けのサブスクリプションと利用量連動型料金を組み合わせた価格設定の可能性も含まれる。直近四半期の業績は予想を上回り、通期見通しの引き上げにもつながった。