エヌビディアは自社株買い承認枠を1500億ドル増額し、1月下旬に終了する2028会計年度までの購入可能額を2350億ドルとした。取締役会による今回の決定は、4カ月前に実施した800億ドルの増額に続くもので、2024年に発表したアップルの自社株買い承認枠1100億ドルを上回る。 ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、GPUを使ったAIと高性能コンピューティングへの移行がエヌビディアの成長をけん引していると述べた。同社のキャッシュ創出力は、技術投資と株主還元の双方を支えている。大手テクノロジー企業によるAIデータセンターやサーバーへの支出がインフラ投資によってフリーキャッシュフローを圧迫するなかでも、エヌビディアはその恩恵を受けている。 エヌビディア株は9月28日の取引中に一時3.6%上昇し、前営業日比1.68%高の228.86ドルで取引を終えた。時価総額は5兆5000億ドルを超え、世界最大の企業としての地位を維持した。株価収益率(PER)は今後12カ月の予想利益ベースで16.5倍となり、約30倍の過去15年平均を下回った。 エヌビディアは、オープンソースAIとエージェントの安全性を巡る議論でも存在感を高めている。同社は9月、Hugging Faceを129億ドルで買収することで合意し、エージェント関連のハッキングによって安全性への懸念が高まるなか、自律型AIエージェントを監視・制御するためのオープンソースソフトを導入した。投資家は引き続き、AI支出の持続性、バリュエーション、利益率、供給制約、債務、そしてエヌビディアが自社株買い枠を行使するペースを見極めている。