テスラは、電動トラック「セミ」の発表から9年を経て、ネバダ州の専用工場で長らく遅れていた量産を開始した。工場はフル稼働時に年間最大5万台を生産できる設計で、「セミ」は試験運用の車両群を超え、より広範な商用展開に入ることになる。ペプシコは2022年から初期型の「セミ」を運用しており、DHLやUSフーズなど他の貨物輸送会社からも需要が示されているほか、荷主連合は2500台を発注している。テスラが公称する航続距離は325マイルと約500マイルで、地域輸送向けには短距離版も計画されている。ディーゼル価格の上昇は、低コストの拠点充電を利用できる車両運用会社にとってトラックの採算性を高める可能性がある。ただし、節約効果を左右するのは電気料金、メンテナンス費、購入費、輸送ルート、エネルギー契約である。モルガン・スタンレーは、2040年までに「セミ」が8万2000台走行している場合、自動運転トラックのソフトウエアが最終的に約170億ドルの売上高と75億ドルの追加EBITを生み出す可能性があると試算している。車両販売と充電収入は含まれていない。ウォール街の見方は分かれており、最近のテスラの目標株価はBNPパリバの268ドルからカンター・フィッツジェラルドの485ドルまで幅がある。投資家は「セミ」の初期生産という節目よりも、納車台数、自動車部門の利益率、サイバーキャブの進展、決算を引き続き重視している。テスラ株は8月初旬以降、約20%上昇したが、納車見通しの下方修正で需要懸念が強まり、2営業日で約7%下落した。次のロードスター発表時期については情報源によって見解が分かれており、10月1日と10月15日が挙げられている。後者は天候による延期とされている。