ロードランナー・ベンチャー・スタジオとニューメキシコ州技術・イノベーション局は2026年9月29日、州が量子技術の発展に向けて掲げる4億5000万ドルの取り組みの一環として、アルバカーキに「ロードランナー・クアンタム・ラボ」を開設した。イノベーション地区にある3万5000平方フィートの施設は、量子技術企業やスタートアップ、研究者に実験室、専門機器、協業の機会を提供する。初期参加企業は、ディラック、イオンQ、クオンタム・マシーンズ、コンダクター・クアンタム、メサ・クアンタム、QBoltz、フォトン・キュー、クエラ・コンピューティング、マンザノ・システムズ。サンディア国立研究所、ロスアラモス国立研究所、エレベート・クアンタム、クアンタム・ニューメキシコ・インスティテュートも加わる。ラボには、サンディア国立研究所とロスアラモス国立研究所が共同運営する「量子実証施設」も設置される。企業は量子コンピューティング、量子センシング、フォトニクス、制御、メモリー技術の開発と試験に取り組む。今回の開設は、ニューメキシコ州が長年培ってきた研究力を商用企業や製品、高度人材向けの雇用につなげることを目指すものだ。また、量子技術を巡る米中の競争が広がっていることも示している。量子コンピューターは、0と1を同時に表現できる量子ビットを使うため、複雑な問題で潜在的な優位性を持つ一方、従来型の暗号技術には将来的なリスクをもたらす。技術はなお実験段階にあり、次の大きな課題は商用化である。トランプ大統領は量子コンピューティングを優先課題に位置付けており、2030年または2031年までの耐量子計算機暗号に関する目標や、2028年までに米国防総省向けの量子センサーを実現する目標などを掲げている。