金融リスクの相互連関が強まるなか、銀行監督当局間の国際協力は難しくなっていると、バーゼル銀行監督委員会のエリック・テーデーン議長が述べた。監督の分断が進めば情報格差が広がり、規制裁定が増え、複数の法域にまたがるリスクの特定や管理が難しくなると警告した。テーデーン氏はまた、ドナルド・トランプ大統領の政権が米連邦準備制度の独立性を試しているなか、中央銀行の独立性が重要だと強調した。地政学的緊張により、人工知能(AI)に関連するリスクや将来の金融危機への対応を含め、リスクを巡る協調が複雑になる可能性があると述べた。バーゼル委は金融危機後の改革を主導し、銀行の資本要件と流動性要件を引き上げたバーゼルIIIの枠組みを策定した。米国はバーゼルIIIの最終改革を完全には導入しておらず、規制当局は業界の反対を受けて従来の提案を撤回し、3月に修正版の草案を公表した。