台湾積体電路製造(TSMC)は、1基当たり少なくとも200億ドルを投じる複数の半導体工場からなるテキサス州の拠点を検討している。アリゾナ州を中心とする2650億ドル規模の米国拡張計画に上積みする形となる。テキサス計画は初期段階にあり、ジョー・バイデン前大統領が2022年の「CHIPS法」で創設し、昨年35%に引き上げられた先端製造向け税額控除の延長にも一部左右される。TSMCの米国での生産拡大は、急増する人工知能(AI)向け半導体需要への対応と、地政学・サプライチェーンリスクへのエクスポージャー低減を目的としている。ただ、アナリストは、サプライヤーの集積、パッケージング能力、最先端研究が密集する台湾のエコシステムを完全に再現することはできないと指摘する。TSMCは日本とドイツでも施設の整備を進めており、シンガポールとは投資の可能性について協議している。一方、台湾の当局者や幹部は、最先端の研究開発は台湾に残ると説明している。