仏国債スプレッド拡大、ECB介入は見込み薄

  • フランスの公的債務は6月末時点で3兆5960億ユーロ、GDP比119%に達した。
  • 政府は来年、債務がGDP比122%近くに達すると見込んでいる。
  • フランスは予算が再びEUの上限を超えるなか、540億ユーロの歳出削減を提案した。

フランスの公的債務は6月末時点で過去最高の3兆5960億ユーロ、国内総生産(GDP)比119%に達した。政府は、予算が再びEUの上限を超えるなか、来年には債務がGDP比122%近くに達すると見込んでいる。財政悪化を受け、2027年大統領選を前に投資家の懸念が強まっている。フランスの10年債利回りは4.94%に達し、ドイツ国債に対する上乗せ幅はおよそ131ベーシスポイントに拡大した。政府は540億ユーロの歳出削減を提案し、財政赤字を今年の5.4%から2027年には5%に引き下げる目標を掲げているが、政治的な抵抗があるなか、議会の支持を取り付ける必要がある。利払い費は2027年に900億ユーロを超え、防衛と教育に計画された支出を上回る見通しである。格付け会社スコープは9月にフランスの長期格付けを引き下げた。一方、フィッチは8月、フランスのソブリン格付けを「A+」に据え置き、見通しを安定的とした。欧州中央銀行(ECB)がトランスミッション・プロテクション・インストゥルメント(TPI)を通じて介入する可能性は低いとみられる。フランスの市場での再評価が財政・政治情勢を反映したものであり、同国が引き続きEUの過剰赤字是正手続きの対象となっているためである。

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