仏独国債スプレッド拡大、ECB介入見送りの公算

  • ECB当局者は、フランス国債市場を支援するかどうかを巡り圧力にさらされている。
  • 独仏国債スプレッドはおよそ131ベーシスポイントと14年ぶりの水準に達した。
  • フランスは財政赤字5.4%で、引き続きEUの過剰赤字手続きの対象となっている。

欧州中央銀行(ECB)は、フランス国債のドイツ国債に対する上乗せ利回りが急上昇しているにもかかわらず、フランスを支援するためにトランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)を発動する可能性は低い。独仏国債利回りのスプレッドはおよそ131ベーシスポイントと14年ぶりの水準に達した。フランス国債利回りも、慢性的な財政赤字、多額の債務、来年の大統領選を控えた政治的不透明感を背景に、20年超ぶりの高水準に上昇した。TPIは、ユーロ圏の国が正当な根拠のない無秩序な金融環境の引き締まりに直面した場合、国債を無制限に買い入れることを可能にする。ただ、フランスはすでにEUの過剰赤字手続きの対象となっており、財政・政治面の緊張によって発動条件を満たすことは難しい。フランスの財政赤字は今年5.4%、来年5%と予測されている。この制度が利用されたことは一度もない。これに先立ち、ドイツ連邦銀行のヨアヒム・ナーゲル総裁は、ECBの政策手段は特定のスプレッドを対象とするのではなく、物価安定の確保を目的としていると述べた。混乱が他国に波及した場合、ECBはまず量的引き締めを停止し、償還を迎えた国債を再投資する可能性がある。イタリア、ギリシャ、ベルギーのスプレッドは拡大した一方、ポルトガルとスペインの上昇は比較的小幅だった。

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