世界の国債利回り、インフレとAI投資で数十年ぶり高水準 金利高懸念強まる

  • インフレと成長の強まりを背景に、世界の国債利回りが急上昇し、金利が長期にわたり高止まりするとの見方が強まった。
  • 米10年国債利回りは5.34%に達し、2002年4月3日以来の高水準となった。
  • 先進国は過去1年間に国債の利払いとして3.3兆ドル超を支払った。

米国、欧州、日本の国債利回りは10月1日、数十年ぶりの高水準に急上昇した。イラン戦争に関連したエネルギー価格の上昇、人工知能(AI)投資の拡大、底堅い成長を背景に、金利が高止まりするとの見方が強まったためである。世界の指標となる米10年国債利回りは5.34%に達し、2002年4月3日以来の高水準を付けた。その後、割安感から米国債を買う動きが出て、約5.26%まで低下した。英30年国債利回りは6%を上回り、1998年以来の高水準となった。フランスの10年国債利回りは5%近くまで上昇し、2002年以来の水準に迫った。利回りの上昇は、政府や企業、家計の借り入れ・借り換えコストを押し上げる。国際金融協会(IIF)は、先進国が過去1年間に国際市場で取引される国債の利払いに3.3兆ドル超を支払ったと推計した。米国では、国債市場のショックを受けて株式相場が序盤に下落したが、主要株価指数はその後、小幅に回復した。ダウ工業株30種平均は20.51ドル(0.04%)高の5万926.56ドル、S&P500種株価指数は14.91ポイント(0.19%)高の7666.45、ナスダック総合指数は10.53ポイント(0.04%)高の2万6871.60で取引を終えた。原油価格の上昇、製造業のコスト上昇圧力の強まり、労働市場の底堅さが続き、米連邦準備制度の政策見通しは複雑さを増している。利回りの急上昇は、中間選挙を控えたトランプ大統領の政権にとって政治的なリスクも高めた。有権者がエネルギー価格や住宅ローンなど、借り入れコストの上昇に直面しているためである。

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