世界の国債利回り、数十年ぶり高水準から反落 ユーロと英住宅ローンに圧力

  • 世界的な国債売りで米国と欧州の利回りは数十年ぶりの高水準に達した後、一部低下した。一方、ユーロはドルに対して約17カ月ぶりの安値となった。
  • フランスの10年物利回りは4.96%に達し、イタリア国債のBTP利回りは4.69%前後、BTPと独国債の利回り差は127ベーシスポイント前後となった。ドイツの10年物国債利回りは10ベーシスポイント超低下し、3.414%となった。
  • 英国債とスワップの利回り上昇で住宅ローンコストが増加している。2028年末までに500万世帯超が返済額の増加に直面する可能性があり、リチャード・メレット氏は返済額が3倍になると見込んでいる。

世界の国債市場は、英国と欧州、米国の借り入れコストが数十年ぶりの高水準に達した急落局面から一部落ち着きを取り戻した。一方、ユーロはドルに対して約17カ月ぶり、2025年5月以来の安値に下落した。ユーロ圏で最も安全とされる国債への需要が強まり、ドイツ国債の利回りは低下したものの、イラン戦争に関連するエネルギーコスト、財政リスク、景気の底堅さを巡る懸念が利回りを高い水準にとどめた。ブレント原油は約2%下落し、1バレル=約99.95ドルとなったことで、インフレ圧力は一部緩和された。英国の10年物国債利回りは一時、2007年7月以来の高水準となる5.37%まで上昇した後、約5.37%に低下した。30年物利回りは1998年以来初めて6%を超えた後、約5.92%に低下した。フランスの10年物利回りは2002年7月以来の高水準となる4.96%に達し、イタリアの10年物BTP利回りは2023年以来の高水準に達した後、4.69%となった。UBSの欧州金利ストラテジスト、レイナウト・デ・ボック氏は、フランス国債の弱気ポジションを手じまい、イタリア国債をドイツ国債に対してショートするポジションを構築した。BTPと独国債の利回り差は127ベーシスポイント前後で推移している。英国債とスワップの利回り上昇により、英国の住宅ローンの調達コストが上昇している。リチャード・メレット氏は、1.14%の5年固定金利契約が2027年初めに満期を迎えると、月々の返済額が550ポンドから1650ポンドに増えると見込んでいる。英中銀は、2028年末までに500万世帯超が返済額の増加に直面する可能性があると試算している。

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