高価格が家計を圧迫するなか、米国の消費者はプライベートブランド(PB)製品を選ぶ傾向を強めており、既存の食品ブランドへの需要が弱まっている。世界最大の香辛料・調味料メーカーであるマコーミックは、第3四半期の米消費者向け事業で取引量が前年同期比2.5%減少した。売上高を支えるため、平均2.2%の値上げを実施したにもかかわらず、減少した。同社株は年初来で約32%下落している。コナグラ・ブランズの前四半期の取引量は2.1%減少し、通期では1桁台半ばの減少を見込んでいる。同社は7月に配当を半減し、非中核ブランドの売却に向けた検討も始めた。7月に発表された食品産業協会の調査では、Z世代の53%、ミレニアル世代の50%が、今後1年間にPB製品の購入を増やす予定だと回答した。一方、消費者全体の76%は、PB製品の品質がナショナルブランドと同等だと評価した。米食品市場に占めるPB製品の割合は、2013年の17%から2023年には19%へ上昇し、今後10年以内に25~30%へ達すると予測されている。ウォルマートとターゲットは自社ブランドの品ぞろえを拡充しており、マッキンゼーが調査した食品小売業者の97%は、今後2~3年間にPBへの投資を増やすと回答した。こうした変化を受け、食品会社は、買い物客を失う恐れのある値上げと、運賃を含むコスト上昇の吸収との間で対応を迫られている。アナリストは、食品市場の主導権が有名ブランドから離れつつあると指摘している。