アマゾン・ドット・コムは、人工知能(AI)新興企業Decartの買収に向けて交渉しており、取引規模は70億ドル前後になる可能性がある。ウォール・ストリート・ジャーナルが10月11日、事情に詳しい関係者の話として報じた。交渉がまとまれば近く取引が成立する可能性があるが、ロイターは直ちにこの報道を確認できなかった。両社もコメント要請に応じなかった。Decartは5月、ラディカル・ベンチャーズが主導し、エヌビディアが新たな投資家として参加した資金調達ラウンドで3億ドルを調達し、企業価値は40億ドル弱と評価された。Decartは、開発者がエヌビディアのGPU、グーグルのTPU、アマゾンのTrainiumチップの間でAI処理を移動できるようにするソフトウエアのほか、現実世界の3D環境を生成・シミュレーションするモデルを開発している。同社の「Lucy」モデルはライブ動画をリアルタイムで編集し、「Oasis」はロボット工学や自動運転システムの訓練・試験向けにシミュレーション環境を作り出す。今回の交渉は、アマゾンがエヌビディアと競合する自社製AIチップ「Trainium3」の開発を進める中で行われている。アマゾンは2025年、Decartに同チップへの早期アクセスを提供したと報じられている。アンスロピックは9月、デューデリジェンスを経た後、買収を進めないことを決めた。8月には、最大60億ドル規模になる可能性のある取引を検討したと報じられていた。