Chainalysisは10月31日、外部のハッカーが人工知能(AI)エージェントを使って社内システムや業務ツールに不正アクセスし、一部の顧客情報が流出したと明らかにした。これに先立つ報道では、同社が10月30日に事案を公表し、WuBlockchainが10月31日に報じたとされている。流出したデータには、顧客のユーザーID、氏名、メールアドレス、組織内での役職が含まれていた。Chainalysisによると、調査記録、取引検索結果、平文パスワード、多要素認証(MFA)データ、ユーザーのセッショントークンにアクセスされた形跡はなかった。同社は影響を受けた顧客に通知し、外部のサイバーセキュリティ専門家を起用して事案の範囲を調査するとともに、脆弱性の修正と防御の強化に着手した。流出した本人・連絡先メタデータは、コンプライアンス、調査、管理部門の担当者を狙ったフィッシングやソーシャルエンジニアリングに悪用される可能性があるほか、どの組織がブロックチェーン監視ツールを利用しているかを明らかにする恐れもある。今回の事案は、バイナンスが関与した最近の仮想通貨盗難とは無関係である。影響を受けたアカウント数、侵入方法、情報流出の時系列、政府の事件関連資料へのアクセスの有無は、なお不明である。