SpaceXは、Starlinkの米国での携帯通信エリア拡大につながる地上・衛星融合型ネットワークの構築に向け、EchoStarからBoost Mobileの買収を目指している。SpaceXの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は10月、この買収についてEchoStarのチャーリー・アーゲン会長と協議したと報じられている。Boost MobileとGenMobileの顧客数は合わせて約750万人。Boostは米国本土48州の大半をカバーし、AT&TとTモバイルから通信容量をリースしている。関係筋がワシントン・ポスト紙に語ったところによると、こうしたリース契約は通常、譲渡できないため、通信事業者の承認が必要になる可能性がある。SpaceXはネットワーク容量の取得を巡りAT&T、Tモバイル、ベライゾンにも接触したが、3社とも要請を拒否した。同社は2024年にTモバイル加入者への衛星接続の提供を開始し、昨年にはEchoStarから170億ドル相当の無線周波数帯を買収した。また、米連邦通信委員会(FCC)の承認を条件に、全国規模の低周波数帯免許を80億ドルで買収することで合意しており、取引完了は2027年上期の見込みである。SpaceX株は11月2日の取引序盤に140.02ドルと4%上昇した。一方、EchoStarは1%高の98.08ドル、ASTスペースモバイルは4%安の39.33ドル、ロケット・ラボは1%安の54.05ドルとなった。SpaceXが報告したStarlinkの世界の個人顧客数は1360万人超で、ニュー・ストリート・リサーチは米国のブロードバンド顧客数を約400万人と推計している。Boost買収の可能性により、Starlinkは即時に顧客基盤と地上ネットワークへのアクセスを得られる。これにより、屋外の端末にはStarlinkが対応し、屋内や人口密集都市など衛星信号が届かない場所では携帯基地局が通信を担う体制の構築が容易になる。