ゴールドマン・サックスは、生産性とリスク管理を検証した結果、AnthropicのClaude CodeやマイクロソフトのGitHubを含むAIコーディングツールの利用を大半のトレーダーとバンカーに禁じた。10月に改定した指針では、アクセスを主にエンジニアに限定する一方、ソフトウエアエンジニアリング、定量分析、トレーディングを組み合わせた職務を担う従業員「Strats」は対象外とした。この制限に対し、顧客の取引動向の追跡や市場・ポジションの変化のシミュレーション、文章や画像の作成にツールを使っていた一部のトレーダーからは不満が出ている。ゴールドマンは以前、技術職でない従業員による「バイブコーディング」を含め、試行を奨励していたが、最高情報責任者(CIO)のマルコ・アルジェンティ氏は、その成果物が同行の1万2000人規模のエンジニア集団に引き渡され、改良されていたと説明した。ゴールドマンのパートナーであるクリス・チャーチマン氏は、AIの普及が進めば、将来のバンカーの分析能力が低下する恐れがあると警告している。同行はまた、OpenAI、Anthropic、アルファベットのモデルを活用した自社開発のAIアシスタントを約4万6000人の従業員に展開しており、取引監視などの業務でエージェント型AIも試験している。ゴールドマンは以前、香港の従業員によるAnthropicのClaude利用も制限した。JPモルガン・チェースは別途、従業員に対し、業務に見合った価格のAIモデルを選ぶよう助言している。