日銀の政策委員は追加利上げを支持し、インフレリスクが続く中で、利上げペースを速める必要性についても協議した。9月17〜18日の会合議事要旨によると、政策委員は日本の中立金利と、市場が見込むターミナルレート(現在の利上げ局面が終了する水準)に注目した。日銀は9月、政策金利を1.25%に引き上げた。31年ぶりの高水準で、6月にも利上げしていた。その後、10月は金利を据え置いた。政策委員は基調的なインフレ率が日銀の2%目標に達したと示し、12月利上げの可能性に対する期待を強めた。インフレ要因として、食品価格、中東情勢に伴う原油リスク、円安による輸入コストの高止まり、人工知能(AI)関連の需要、為替変動を挙げた。円は議事要旨と、米中間選挙での民主党勝利を受けたドル安に支えられ、2日連続で1ドル=158円を超えて上昇した。選挙結果で政治的不透明感が和らぎ、ドナルド・トランプ大統領がイランへの軍事攻撃を再開するとの見方も後退した。ロイター調査では、12月に政策金利が1.5%へ引き上げられると予想するアナリストが多く、ターミナルレートの予想は1.75〜2.0%に集中した。日銀スタッフの試算では、名目中立金利は1.1〜2.5%となったが、適切な最終到達点を巡って政策委員の見解は分かれた。日銀は、過去の利上げが金融環境に及ぼす影響を見極めながら、引き続き利上げを進める方針を示した。植田和男総裁と複数の政策委員は今後、講演などの公の場に登壇する予定で、将来の利上げの時期やペースに関する手掛かりが得られる可能性がある。