証券先物委員会(SFC)は、暗号資産取引プラットフォームに対する新たなカストディ基準を義務付け、独立系カストディアンのライセンス制度創設に向けた基盤を整備し、安全なデジタル資産拠点を目指す香港の方針を強化した。
香港証券先物委員会(SFC)は、海外取引所での資産流出やサイバー攻撃の増加を受け、認可済み暗号資産取引プラットフォームに対してカストディ要件を強化した。新基準には、安全性の高いコールドウォレットシステム、サードパーティウォレットの監視、厳格な秘密鍵管理、エアギャップ機器の導入、アドレスのホワイトリスト化、独立監査、盲目的署名防止のための従業員教育などが盛り込まれる。これらは即日施行され、将来的な独立系暗号資産カストディアンのライセンス制度の基盤にもなる。この発表は、香港立法会が香港金融管理局(HKMA)による法定通貨連動型ステーブルコイン発行者のライセンス制度を可決した直後に出された。スタンダードチャータードとAnimoca Brandsは、この制度の下でライセンス取得を目指す合弁企業Anchorpointを設立した。SFCは迅速承認や高額な申請・年会費を伴う制度案を立法化する予定で、パブリックコメントは2025年8月29日まで受け付ける。