ASIC、1万4000超のスキャムサイト削除、仮想通貨・SNS広告への取り締まり拡大

オーストラリアの金融規制当局は執行を強化し、数千のスキャムサイトを削除、仮想通貨詐欺を標的とし、バイナンス・オーストラリアに28日以内のマネーロンダリング防止監査を義務付けた。

要約

オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は2023年7月以降、仮想通貨スキャムに関連した3015件を含む1万4000超の投資スキャム・フィッシングサイトを削除し、週平均130件の削除を継続している。スキャマーはクローキング、AI生成偽装推薦、コピーサイトテンプレートを増加的に使用している。2025年上半期、ASICは5750万ドルの民事制裁金、6件の刑事有罪判決、345件の調査、3580万ドルの損失を伴う「豚の屠殺」スキャムに関連した95社の解散を確保した。投資スキャムは2022年から25.9%減少したにもかかわらず、2024年にオーストラリア人に9億4500万ドルの損失をもたらした。ASICはまた、ガバナンス・グリーンウォッシング違反によりオーストラリアンスーパー(2700万ドル)、アクティブスーパー(1050万ドル)に制裁を科した。別途、AUSTRACは深刻なマネーロンダリング防止・テロ資金供与対策上の懸念により、バイナンス・オーストラリアに28日以内の外部監査人指名を命令し、これは13のデジタル通貨取引所に影響する広範なコンプライアンス取り締まりの一環で、数百の非活動登録事業者に警告が発せられた。

用語解説
  • AIウォッシング: 詐欺師がトレーディングボットで人工知能を使用すると虚偽の主張をし、投資収益を保証すると約束するスキャム手法。
  • クローキング: スキャマーが規制当局と潜在的被害者に異なる材料を表示することで、検知システムから詐欺的コンテンツを隠す方法。
  • マネーロンダリング防止(AML): 犯罪者が違法に取得した資金を正当な収入として偽装することを防ぐために設計された法律と手続き。