ジャン・ティロール、ステーブルコイン規制は不十分と警鐘 救済リスクを指摘

9月1日のFinancial Timesのインタビューによれば、このノーベル賞受賞者は、危機時の償還が取り付けを誘発し政府に圧力をかけ得る一方、米国債の低利回りが発行体をより高リスクの準備資産へと向かわせる可能性があると警告した。

要約

ノーベル賞受賞者のジャン・ティロールは、現行のステーブルコイン規制は不十分であり「とても、とても懸念している」と述べた。将来の金融危機において、ステーブルコインを裏付ける準備が疑問視されれば、償還が取り付けを引き起こし、政府に数十億ドル規模の救済に資金を拠出するよう圧力がかかり得ると警告した。さらに米国債を裏付けとして用いることは低利回りのため不人気になり得て、発行体がより高リターン・高リスクの資産を準備に組み入れる方向に向かう可能性があると付け加えた。これらの発言は9月1日のFinancial Timesのインタビューで報じられた。

用語解説
  • ステーブルコイン: 価値の安定維持を目的に設計された仮想通貨。通常は法定通貨にペッグされ、現金や米国債などの準備で裏付けされる。
  • 償還取り付け: 同時多発的な償還請求の急増により、ステーブルコインの準備に負荷がかかり、銀行の取り付けに類似した流動性ストレスを引き起こす現象。
  • 米国債: 米政府が発行する国債。ステーブルコインの準備資産として一般的に用いられるが、利回りが低い場合がある。