
スタンダード・チャータード傘下のSCベンチャーズは、リヤドで開催されたMoney 20/20で、2026年までに世界規模のデジタル資産ファンド(規模2億5000万ドル)を設立する計画を発表。アフリカ向けファンドやベンチャーデット構想も進め、フィンテックと仮想通貨戦略の拡大を鮮明にした。
スタンダード・チャータードのイノベーション部門であるSCベンチャーズは、中東投資家の支援を得て2026年にデジタル資産ファンド向けに2億5000万ドルを調達する計画を発表した。パートナーのガウタム・ジェイン氏がリヤドのMoney 20/20で明らかにし、ファンドはブロックチェーン、トークン化、規制下のデジタル資産機会を対象とすると説明した。同部門は併せて1億ドル規模のアフリカ特化型ファンドを設立し、初のベンチャーデット構想も検討している。SCベンチャーズは2025年1月にサウジアラビアで事業を開始し、2026年までに現地ファンドを設立する方針だ。今回の発表は、英国での規制適合型スポット取引開始、Libearaを通じたトークン化事業、香港ドル担保型ステーブルコインの共同開発、ルクセンブルクやドバイでの仮想通貨カストディライセンス取得など、スタンダード・チャータードが近年進めてきた取り組みに続くものである。