Coinbaseハッカー、クロスチェーン転送前に500万DAIをUSDCへ交換

ZachXBTによると、攻撃者はCircleのプロトコルを介して資金を移動し、USDCは重要な35分間の保有期間中も凍結されなかった。

USDC
DAI

要約

ブロックチェーン調査員ZachXBTは、Coinbaseハッキングに関与するアドレスが500万DAIを500万USDCに交換し、約35分間保有した後、クロスチェーンブリッジを通じて送金したと明らかにした。この送金にはCircleの「Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)」が利用されたが、その間CircleはUSDCを凍結せず、資金は妨げられることなく移動された。今回のハッキングの総額は3億ドル超に達し、Coinbaseのカスタマーサポート社員が買収されアクセスが可能になったことが背景にある。事件は、中央集権型ステーブルコイン発行体の介入メカニズムの脆弱性と、クロスチェーン移転を悪用する攻撃者の手法の高度化を浮き彫りにした。

用語解説
  • DAI: イーサリアム・ブロックチェーン上の分散型ステーブルコインで、米ドルにペッグされ、メーカーダオのプロトコルによって管理される。
  • USDC: Circleが発行する中央集権型の米ドルペッグステーブルコインで、米ドル準備資産によって全額裏付けされている。
  • Cross-Chain Transfer Protocol (CCTP): USDCの複数ブロックチェーン間でのネイティブ転送を可能にする、Circleの公式相互運用プロトコル。