シンガポール、バーゼル準拠の仮想通貨銀行資本規制を2027年に延期

シンガポール、バーゼル準拠の仮想通貨銀行資本規制を2027年に延期

シンガポール金融管理局は、銀行に対するバーゼル基準の仮想通貨資本要件の導入を2027年以降に延期、規制アービトラージ(裁定取引)への懸念に関する業界からの意見を受けて決定。

要約

シンガポール金融管理局(MAS)は、仮想通貨を対象とした新たな銀行資本規制の施行開始日を2026年1月1日から2027年1月1日以降へと延期した。CircleやCoinbaseなどの関係者から、規制アービトラージ(裁定取引)の発生に対する懸念が寄せられたことが背景にある。一方、香港は予定通りバーゼル委員会の仮想通貨資本基準を導入し、ステーブルコインやその他の仮想通貨の規制最適化を進めている。

用語解説
  • バーゼル委員会基準: 世界の銀行監督を強化する目的で、バーゼル銀行監督委員会が策定した国際的な銀行規制ガイドライン。
  • 規制アービトラージ(裁定取引): 法規制の差異を利用し、コンプライアンスコストを削減したり競争上の優位性を得る行為。
  • 仮想通貨資本規制: 銀行が保有する仮想通貨関連資産に対する資本要件を定める規則で、リスク管理や安定性に影響を与える。