フィリピン上院は予算追跡にブロックチェーンを導入する法案を審議中で、透明性向上を目指すが、中央集権化やプライバシーリスクへの懸念も浮上している。
フィリピン上院は、国家予算の追跡にブロックチェーン技術を活用する上院法案第1330号を検討しており、初期予算として860万ドルを割り当てる計画だ。この提案は、マルコス大統領が92億ドルに上る公共事業費の不正使用疑惑に懸念を示したことを受けたもの。法律専門家からは、システムが過度に中央集権化し、民間請負業者がデータアクセスを支配する恐れがあるとの警告が出ている。これに対し、フィリピン・フィンテック弁護士協会は政府によるデータ所有・管理を提言し、民間は技術サービスの提供に限定すべきと主張。また、ベンダーロックインを防ぎ、公共のデータアクセスを確保するため、データポータビリティを備えたオープンソース型ブロックチェーンの導入を提案している。こうした議論は、効率性・プライバシー・分散化のバランスを保ちながら、ブロックチェーン技術を公共部門管理に応用するという世界的な関心の高まりを示している。