イーサリアムのプロトコル・クラスターは、2030年の仮想的な「Qデイ」を予測ではなく計画上のストレステストとして用い、2029年12月までにネットワークの実行層、コンセンサス層、データ層を耐量子化する方針を固めた。外部の専門家が2027年1月に量子コンピューティングの進展を再評価するまで、この自主的な期限は変更しない方針である。 2026年後半のGlamsterdamのローンチ後に予定されるHegotaは、ロードマップの範囲を決める節目であり、ポスト量子アップグレードそのものではない。イーサリアム財団は62件の提案EIPを評価し、EIP-7805(FOCIL)とEIP-8141(Frame Transactions)のみを必須とした。いずれかで技術的な問題が生じた場合、提案を外すのではなくHegotaのスケジュールを遅らせる。 Frame Transactionsはネイティブのアカウント抽象化を実現し、個々のウォレットがネットワーク全体の同時移行を必要とせず、新たな認証方式を採用できるようにする。現在のイーサリアムはsecp256k1を用いたECDSA署名に依存しており、アドレスが取引を行う際に公開鍵が明らかになるため、量子コンピューターがこの暗号技術を破れるようになれば、理論上のリスクが生じる。ロードマップでは、5回のアップグレードを順次実施し、平均7.2カ月の間隔を置く。2029年12月のL*で完全な保護を実現する前に、J*が暫定的なポスト量子対策となる想定である。